これは、2021年6月末、ある家に現れるようになった白い犬:雪路の物語(実話)です。
2021年6月末、ある野良犬が我が家の周囲に現れるようになりました。
人間の事が大嫌い!
人間の姿をみとめるだけで、50mくらいダッシュで逃げます。
これが、私と雪路の出会いでした。
(名前が付いたのはもっとずっと後です。)
※ 以後ずっと、保健所や愛護センターと連絡を取り合い、助言なども得て、この犬の動向を見守り、捕獲を試みています。
どこで怪我をしたのか、後ろ足から血を流して、ひきずりながらも人間から必死で逃げます。
それでも、腹が減って、ガリガリにやせこけて・・・
どこの家の庭先でも、追っ払われて・・・。
日本の法律じゃ、野良猫や地域猫は許されても、犬はダメなんだとか・・・。
人を嚙んだり、病気を媒介したら危ないからだそう。
でも私、放っておく事なんて、できませんでした。
家に寄り着くのを、追っ払わないでおいたら、夜はうちの軒下で寝るようになった。
相変わらず人間を見たら逃げるけど、数か月かけて、私達との距離だけは数メートルにまで近づいた。
いつからかうちのおじいちゃん犬との散歩にも付いてくるようになって・・・
7月末、その子のお腹は大きくなり、
8月中旬、その子は息荒く、横たわる事しかできなくなって、急に消えた。
そして、翌16日の昼・・・急にガリガリになって戻ってきた。。。
どこかで産んだのだと思う。
実は、この犬・・・妊娠中から、実の母の子ども達(この子にとっては、時期違いの弟妹達)にもお乳と餌をあげ続け、我が子を産んでからもずっとそうした。
(妊娠しているのに、自分の異父弟妹に授乳中という、人間では見たことない光景。。。)
自分だって腹が減ってるのに、たまに実の母犬?も連れてきて、少しだけの食べ物を譲ってやって、足を引きずって頑張った。
後に、その母親も、がりがりに痩せこけてついに見なくなった。
あとになって分かりますが、おそらくこの母親は、この犬の目の前で犬捕りに連れていかれたと思います。
居なくなった母親に代わって、この子は幼い弟妹達を、どんな日も守った。
我が子に乳をやりながら、幼い弟妹にも離乳食の戻し餌(口から吐き戻して、食べさせる)をして頑張った。
何度も、この子に話しかけた。
「危ない場所で産んだんじゃないよね? 赤ちゃん連れておいで」って。
10月5日の夜、この子は静かに私達の散歩に付いてきて、私をじっと眺めて・・・それから消えた。
何ヶ月もじっと、私達を見極めていたのだと思う。
10月6日の早朝、この子は3匹のとても可愛い赤ちゃん達を連れて戻ってきた。
(※ この時の子犬の飼い主さん募集は終了いたしました。 2021年10月末)
やっとヨタヨタの小走りができるようになった子犬達を連れて、朝暗いうちに1~2kmほどの車道をヒタヒタと、必死の思いで我が家に連れてきたのだ。
実はずっと後になってわかりますが、この時この親子たちには、とても恐ろしい事が起こった後だったのです。
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